ノートです。当たり前のことですが、市場は常に変化しています。
その市場へ働く力が刻、一刻と時代によって移っています。
その移り変わりは
・品揃え力 (卸の時代)
↓ ↓
・商品力 (メーカーの時代)
↓ ↓
・集客力 (組織小売店の時代)
↓ ↓
・選択力 (消費者の時代)
となり、現在は「選択力」が市場へ強く働いていて、正に「消費者の時代」です。
しかし、「選択力」が働く「消費者の時代」であるからこそ、『賢い消費者』であるべきだと、ノートはこの頃強く思うようになってきました。
皆さん、「ワーキングプアー(Working Poor)」をご存知ですか?
(随分前にNHKでも「ワーキングプアー ――働いても働いても豊かになれない」という特集が組まれていました)
今、「ワーキングプア(Working Poor)」が問題になってきています。
いわゆる、働けば働くほど貧しくなる人々がいるということです。
そういう状況を作り出している力は、何なのか。
それが現在の「消費者の時代」である「選択力」にあります。

例えば、ド○ールで一杯300円のコーヒーがあるとします。
その一杯300円のコーヒー豆を作っているブラジルの農家に入るお金は、10円ほどだと言われています。そこで、消費者が300円ではなく、同質の商品で280円のコーヒーを要望(選択)すると、そのコストの歪は何処に行くのか。その一番の歪はコーヒー豆を作っているブラジルの農家にいきます。

こうして、消費者の「選択力」によって、企業は商品に企業努力を行うが、その歪は弱い者のところにのしかかるという、悪循環を作りだしています。これがWorking Poorが作り出される原因です。
市場が「選択力」で動く「消費者の時代」である今だからこそ、我々は『賢い消費者』になるべきです。そう、商品に見合った価値に対して「払うものは払うという賢さ」を持つべき時が来ています。
そして、『賢い消費者』は、『賢い企業人』にもなりえます。
以前、番組放送で見た感銘深い場面が思い出されます。
番組の内容は、トヨタが中国から自動車を輸送する際、日本郵船にリードタイム短縮の提案を求めることから始まります。

日本郵船の担当者は輸送船に乗り込み、どこに時間の短縮を求めることが出来るか調査します。長い過程を踏み、時間短縮の場を担当者は見つけました。それは、輸送船の船員が長い船旅の途中に、自宅により、そこで数日間の休日を得るという時間。船員は長い航海の休息と家族との時間をそこでとります。
日本郵船の担当者はその数日間の時間を短縮する為に、他の船員と交代して運行を早めるプランをトヨタに提案しました。
そして、その提案に対して、トヨタが取った決断は意外なものでした。
トヨタが取った決断、それは「リードタイムの延長」だったのです。
トヨタは、リードタイムの短縮によるコストダウンではなく、輸送に関わる「人」への配慮を選択したのです。
私はこの選択に「さすが、世界のトヨタ」とうならずにはおれませんでした。
人が提供する価値に「払うものは払うという賢さ」そして、それに伴う「選択力」。
そういう賢さを持つ消費者が増えて、世界は平和になるのではないでしょうか。