【恋愛小説】天使が舞い降りた日<29>

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完全公開 【恋愛小説】天使が舞い降りた日<29>


彼が、笑った様な気がした―――。

もしかしたら見間違いかもしれないけど、なんだかそんな感じがした。

彼は、私がここに居て驚いただろうに、そういった事は表に出さず、
穏やかに笑ってくれていた。

私に余計な心配をさせまいと、彼が気遣ってくれたのだろうか。

もしそうだったら、本当に良かった・・・。

彼と、もう二度と会えなくなるのが、一番怖かった。

でも、きっと大丈夫だ。

なんとなくそんな感じがする。

彼は、製作サイドの人達と、別室に入って行った。

彼と一緒にいるのは、私の様な立場の人間は、めったに会わない人達ばかりだ。

中でも城山さんは、総括的な立場の方で、私は1度しか会った事がない。

なんだか、彼が遠い存在の様に思えた。

彼って、凄い人だったんだなぁ・・・。

そんなに有名じゃないって言ってたのに、少なくとも番組を1つ手がけていた。

多分、これ1つでは無いだろう。

そういえば私、昨日、彼のお仕事の邪魔をしちゃったんだ・・・。

悪い事してしまったなぁ・・・。

今更ながら後悔した。

もういいよ、と言う、彼の顔が浮かんでくる。

きっと彼なら、そう言うんだろうな。

なんだか楽しくなってしまった。

「なんだ、中塚さんに一目惚れでもしたか。」

ふと横を見ると、林さんがいた。

「いえ、そういう訳じゃないんですけど・・・。」

「そうか? 中塚さんを見てから、えらく嬉しそうじゃないか。
・・・君以外の子達も、目の色を変えてるがな。」

他の声優の人達を見ると、林さんの声が耳に届いていたらしく、
みんな照れ笑いをしていた。

「それも、しょうがないか。 変なタレントよりは格好良いしな。」

なんだか、褒めているのか良く解らない表現をした。

でも、みんながそういう目で、彼を見るのも良く解る。

私も昨日、彼と知り合って暫くの間は、ずっと見とれていたし・・・。

「選んでもらえたら、また会えるんじゃないか?」

彼は、誰を歌い手に選ぶんだろう。

彼が誰を選んでも、それは私がどうこう言う話じゃないけど、でも、
彼に色めきたっている人達の中の誰かが、また彼に会うんだとしたら・・・。

なんだか、少し釈然としない感情に捕らわれた。

「選んでもらいたいか?」

また、口添えするとでも言うのだろうか。

きっと、彼ならそんな事は意に介しないと思う。

そういう人じゃない。

人の意見よりも、自分の考えをきっと貫くだろう。

「中塚さんがお決めになられる事ですから・・・。」

私がそう言うと、林さんは鼻白んだ表情で、別の声優の人に声を掛けに行った。

もしかしたら、私以外の人にも、同じ様な事を言っているのかもしれないな・・・。

しばらくすると、別室から何人か出てきた。

それに続く様に、城山さんと彼もこちらに来た。

城山さんと彼は、随分と楽しげに話をしている。

話は上手くまとまったのだろうか。

それなら、このまま歌い手を選ぶ事になる。

「それでは、また後ほどご連絡を差し上げます。
今日は本当にありがとうございました。」

そう言って、城山さんが、彼に頭を垂れていた。

「いえ、お礼を申し上げなければいけないのは、こちらの方です。
今後とも、どうぞ宜しくお願いします。」

彼も深く頭を下げ、そして、スタジオを出て行った。

あれ・・・?

どうしたんだろう。

今から決めないのかな?

それとも、主題歌の話は無くなっちゃったのかな・・・。

別室に移らなかった人達は、みんな不思議そうな顔付きだった。

「どうしたんですか?」

さんが、問いかけた。

すると、城山さんが満足げな顔をして、こちらを振り返った。

「決まったよ。」

「でも、誰が歌うか、決めないんですか?」

「それも決まった。」

一呼吸置いて、城山さんが話を続けた。

「白羽さんだ。
中塚さんは、もう決めていたそうだ。 
白羽さんの声が、一番イメージに合うとおっしゃっていた。」

告げると同時に、みんなが一斉に私の方を見る。

私・・・が・・・・・・?

「アニメを見られて、すでに彼の中では決まっていたらしい。 
今日来られたのは、再確認のつもりだったそうだ。
でも、やはり、白羽さんが良いとの事だったよ。 ・・・おめでとう。」

城山さんは、最後の一言を発しながら、私の方を見た。

「・・・ありがとうございます。 頑張りますので、宜しくお願いします。」

それだけ言うのが、精一杯だった。

彼はすでに、私に決めていたって城山さんは言っている。

さっき、彼がこのスタジオに入ってきた時、彼は私を見て、
戸惑った表情は見せていなかった。

仕事中なのだから、内心を顔色に出さなかったのだろうとは思う。

でも・・・、いつから彼は、私の事に気が付いていたのかな・・・・・・。

―――本当に、私で、良いんだろうか・・・。

「中塚さんは、まだ少し曲に手を加えたいそうだ。」

曲が出来次第、また改めて日取りの連絡をするからと言って、
城山さん達は帰って行った。

何となく重苦しい雰囲気の中、林さんが今日は解散だと告げた。

なんだか居辛い気がするので、早々に帰ろうと思ってバッグを手に取ると、
携帯のメール受信ランプが点灯しているのに気が付いた。

メールを開くと・・・・・・彼からだった。

『今日、君の仕事が終わったら会えないか? 少し話をしたい。
しばらくこの辺りにいるから、終わったら連絡を欲しい。』

私は、彼にメールの返事をしながら、足早にスタジオを後にした。

彼に聞きたい事は、沢山あった。




                             http://www.tokyo-date.net/about/

ミリオンベルさん、こんばんは。
家の中がすっきりされたとの事で、良かったですね^^
きっと、ご家族の方も喜ばれておられると思いますよ^^

by. しゅうこ

こんばんは。しゅうこさん。
やっと家の中が片付いて、今ゆっくり読みました。
どういう展開になるのか、勝手に妄想、いや、想像しちゃいました。
続きが楽しみです^^♪

by. ミリオンベル

sa-e07さん、こんにちは。
話がそれなりに纏まってきましたので、もう暫くの間、毎日公開できそうです^^

by. しゅうこ

ドキドキしますね。。
続き♪続き♪・・(^^)

by. sa-e07

angelさん、おはようございます。
色々と想像して頂いているご様子で嬉しいです^^
彼女の知りたい事は・・・あと少しお待ちください(笑)

by. しゅうこ


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ぱんそんさん、おはようございます。 素敵だなんておっしゃって頂いてありがとうございます。 今後も宜しくお願いしますm(_ _)m

by. しゅうこ

TVのドラマを観ているように、勝手ですが情景が浮んできます。
う~ん私も知りたいこといっぱいです^^

by. angel☆

素敵な展開楽しみです。

by. ぱんそん

ママーズハンドさん、おはようございます。 ご覧頂いて嬉しいです。 今後も宜しくお願いしますm(_ _)m

by. しゅうこ

kokoroさん、おはようございます^^ 続きは・・・少しお待ちください^^

by. しゅうこ

続きが読みたいです~。

by. kokoro

しゅうこさん、オハヨウございます。 どんな展開なのか気になり ざ~目を通し読ませて頂きました。

by. ママーズ♍ハンド