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2008年01月11日 09:00

公開 ふたつの心臓を持つ女

私のカラダの中で、
新しい生命が宿るという革命が起きたので


しばらくのあいだ、
私は「ふたつの心臓を持つ女」になった。

胎動を感じる頃には、
ハードロックのツーバスのように、
もしくはキース・ムーン並みに、
カラダの中では2倍のビートがうずまいてうねりだしていた。

そんな時、私のカラダが感じる世界は、

惑星単位 宇宙規模。

しかし、
私に投げかけられる周囲からの言葉はあまりにも陳腐で、
そのギャップに戸惑いまくる日々も始まった。

要するに私は、人の言葉で傷つき凹んだ。

「妊娠してます。」
「じゃあ、○○しちゃいけませんよ。」

「妊娠してます。」
「へえ、大変ですね。」

「妊娠してます。」
「出産って痛いんでしょ?ヤだなー。」

わーわー大丈夫か大丈夫か言う人が多いわりには、
心から喜びを表現してくれる人は本当に少なくて、
ポジティブでエキサイティングな言葉を知ってるのが経産婦とは限らず、
したり顔のオンナの説教も、
ビートを知ってるオトコの気遣いに、かなわぬ瞬間すらあった。

「妊娠中です。」
「あ、そうなんですか。」
「出産しました。」
「あ、そうなんですか。」

もろもろの報告をメールするたびに、
「そうなんですか」という返事だった知人は、
結局「はいっ。」という言葉だけ添えて、私に祝儀袋を渡した。

やたら「おめでとおめでとよかったねよかったね」と言う人もいたが、
その人が言う「おめでと」は、
なんだか地面にぽとんと落ちて、
すぐ乾いてしまうようなかさかさしたもので、
やっぱりなんかつまんなくてさびしかった

そして自分自身、いい意味でも悪い意味でも
感情の振り幅は広いほうだと自負があったが、
それはテレビのドキュメンタリーやよくできた小説なんかの
お膳立てされたものに”簡単に”感動してただけで、
現実の日常には本当に鈍感であったのだと思い知らされた。

こどもって、母親の感情をぐらぐら揺さぶる涙を搾り出す。

号泣や嗚咽がこれほどまでに甘美だなんて、
出産前に誰も教えてくれんかったぞ。

そして今私は、放出されたもうひとつの心臓を持つ、
我が子の手をにぎりしめ、
我が子はバナナをにぎりしめ、
世界を変える旅をしてまわっているのだ。
(散歩ともいう。)

独身時代は、子供の向き合う「社会」とは、
親が、学校が、国が、作るものだと思っていた。

しかし、子がいようがいまいが関係ないのだ。
社会は、世界は、「わたしたち」が作っているのだ。

我が子も、生まれながらにして、無条件に背負う社会を、
これから自分自身で作り上げていかなくてはいけないのだ。

親が子を守るだなんて私にはおこがましい。

親ですら、せいぜいほんのちょとだけ、「環境」を提供して、
子供たちに協力することくらいしかできない。

我が子は、
子供にも、年寄りにも助けられながら、
身内とも、他人とも係わり合いながら、
やがて社会を、世界を、手に入れるのだ。

方法なんてわからない。
目的地なんて見えない。

でも、ふたりして泣きながら歩く。
たまにおとうちゃんも一緒に泣きながら歩く。

歩きながら、泣きながら、
君と生きていく術は探すよ。
これからもよろしく。















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  素敵なノート(*'ω'*)
私にはまだ全然分からない世界。分か
らない革命ですが少しだけ教えてもら
った気がします。ありがとうございま
す。
by. きゅうちゃん
 
  いえいえ、全然わからない世界じゃな
いですよ。
だって世の中のみいんな、母から生ま
れてきたんだもの。電車に乗れば電車
に乗ってる人全員!!(すごい!)
この世に生を受けたひとは、男でも女
でも、年寄りでも子供でも、みいんな
「出産経験者」なんですね。(すごい!

by.
 
  「みいんな出産経験者」
すごい!コレにはかなり感動しました。
ほんとにすごい!
by. きゅうちゃん
 
  そうなんですよ!!
わたしも産むほうを経験したもんで、
「産んだおんな産んだおんな」と思っ
てたんですけど、よく考えたら「産ま
れたおんな」でもあったんでした!!
産まれてきたわたしってすごい!!
産まれてきたきゅうちゃんもすごい!!
(笑)
by.
 
 
by.
 


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